NO.84 営業 営業は必要なのか? 

営業について

お世話になります。

今回は営業について記したいと思います。

今はインターネットの発達でパソコンの画面をクリック注文すれば、早ければ翌日には物が届くシステムを構築している企業もありますよね。電話やFAXにて注文せずとも、人を介さずとも、製品が購入できる世の中になっています。非常に便利な世の中で、注文にわずらわしさを感じなくてもよくなっています。

そうしますと、出てきますのが営業不要論です。

ネット広告やパソコンから注文が出来るのであれば、わざわざ営業人員を抱えて活動する必要がないという考えです。人を雇うのは会社としては費用がかかりますので、営業人員がおらず、製品が売れたら費用対効果は高いですよね。インターネットはお腹を減らすことも、休みが欲しいとも、疲れたとも言うこともございませんので。せっせとせっせと、24時間365日働いてくれます。

この考えは、今に始まったことではなく、以前からでていた話ですので、古くて新しい議題なのかもしれません。

わたしは、この考えにYESであり、NOの考えです。都合のよい考えですよね。

それは、仮にネット注文だけの取引、対個人であれば、もしかしましたら、営業はいらないのかもしれません。決まった仕様のものを発注するだけですので、そこに何か確認は不要です。実際は、商品の選択時に、チェックマークなどをワンクリックして選んでいますが、選択できる項目はそこの存在するものだけで、それ以外を選択はできません。もし、お客様が特別を望んだとしても、それに応えることはおそらくできないでしょう。そこでのお客様の結論は、お客様は発注ボタンを押すか、注文をしないか、だけです。人を介さずにも成り立ちますよね。

しかし、対法人や、対個人でも高額製品や付加価値の高い製品に至りましてはどうでしょうか?

ネットでのやり取りしかできない相手だと、お客様は非常に不具合、不満を感じると思います。

それは、営業は外部、社内との調整役であり、交渉役を果たしているからです。

対法人ということは、細かな打ち合わせなどが必要になります。そうしますと、対応する人間が必要です。仕様の打ち合わせ、すり合わせ、確認などを行い、社内へむけて調整し、お互いの妥協点を交渉するなどが必要です。社内と社外と両方と交渉、調整が必要になります。NETだけでは確認しきれないところがあるわけです。そこには人が必要です。

皆様、ご経験あるのではないでしょうか。携帯やお家のネット回線などで、不具合が生じた際に、フリーダイアルに電話します。その際に、長い電話案内を聞かされ、番号を押してくださいと言われ、その通り番号を押して、つながったと思ったら、人へつながらず、メロディーを聞かされ数十分待ち。ようやくオペレーターの方へつながる。つながったころには10分など経過しているのはザラです。これが、法人同士で、このようなやり取りをしていたら、仕事になりません。対個人でこのような対応をしている会社さんでも、大きな取引先の企業様には、直接つながるようになっているのです。

その対応の窓口は、やはり営業です。(営業という呼称とは限りませんが)

なぜか?

業種や形態、取扱商品には依りますが、会社にとって、売上が大きいのは対法人です。売上げの柱なのです。そのため、重要なお客様には営業が対応しているのです。別に、個人が大切なわけではない、と申しているわけではないのです。

銀行も、お金持ちには営業が対応してますよね。しかし、そうでない人のところには、営業がくることはないですね。実際、わたしのもとにも現れたことがございません。半沢直樹氏をドラマで見ていただけです。家のローン、車のローンなど、こちらからコンタクトをとらないと接点などはなく、もっぱら、わたしたちの相手をしてくれるのは無機質なATMぐらいではないでしょうか。ATMでもいらっしゃいませ、とはしゃべってくれますが。返事をしている人を見たことはないです。

個人は、その会社に個人が合わせなければならず、対法人は、対応できるかどうかは別としてもお客様のご意向も聞いてくれる。だから、法人対法人が成り立つのです。

ワンクリックで商売が成り立つビジネスなどであれば、営業という肩書は不要かもしれません。しかし、打合せやすり合わせ、相談が必要な業務には、人が必要です。それを営業と呼ぶのかどうかはわかりませんが、そこには、人が必要です。

新車はネットで購入できますか?(テスラ社はできるような話を聞いたことはございますが・・・)

新築の注文物件はネットで購入できますか?

建築物はどうですか?

造船もネットでできますか?

つまり、大物、高額な製品はネットでは買えないのです。そう考えますと、そこに人が必要なビジネスは付加価値が高く、そうでないビジネスには営業の存在価値はなくなっていくのかもしれません。もしくは、自分自身が付加価値の高いビジネスマンになっていないと、その仕事での存在価値がなくなってしまうのかもしれません。

でも、万が一、人間を超える存在がでてきたら、そんな時代では、私の考えも当てはまらなくなってしまいますが。

※追伸 上記はあくまで個人的一つの見解ですので、お気軽に御覧ください。